ネコラム

飼主だけで造る杉並区の
新築猫物件、続報2♪

2020.8.27

今回は、飼い主ニンゲンだけで作った物件の
完成までがとてもスムーズだった話。

今回は物件が完成するまでのスケジュールのお話と、ねこ物件作りのポイントについて。これから初めてねこ物件を作ろうか検討中のオーナーさんには、ぜひ参考にしていただきたい内容かもしれません。読んでみてにゃ。

計画からどれぐらいの時間で完成したの?スケジュール感は?

2019年春 
一級建築士の川根さん、営業の中田さんが、猫好きオーナーの高橋さんと出会い、契約する。

2019年夏〜2019年末
飼い主ニンゲンたちの計画が始まる。建築士さんは室内や建築基準法上のプランニングを猫目線で。営業の中田さんは土地・道路の境界の確認、行政とのやり取り、全体にかかるおおまかな予算をオーナーの高橋さんと決める。

2019年秋〜2020年春
室内の床や壁、キャットウォークの形や材質、お風呂など住宅設備の選定など細かい点を詰めていく

2020年5月
前建物の解体&工事スタート。
地鎮祭が5月上旬
基礎工事が5月中旬
上棟式が5月下旬
ポラテック社内での室内確認が7月上旬日
外構完成(外観のコンクリート打設および植栽の植え込み)7月末
8月下旬 完成引き渡し

実はねこ物件は予定通りに完成しないことが多い。なぜ?

ネコリパ不動産には、完成前物件の情報がよく入ってきます。そしてその半数は、当初の予定通りには完成しません。遅延には色々な理由があるのですが、理由の半分は「肝心の建築士さんがねこの習性を知らない」というもの。ねこの習性を知らないと、例えばキャットステップの位置が実用的でなかったり、ねこさんのトイレ置き場の天井がやけに低くて使えなかったり、換気の悪いところにトイレ置き場があったり、窓が全部曇りガラスでニャルソックできなかったり、ねこさんの動線が無視された間取りになっていたり、脱走し放題だったり・・と、細かいところでやり直しになりがちです。修正を重ねるうちに完成時期が遅延、またはせっかく完成したけれどねこの飼い主ニンゲンたちに選ばれなかった、というケースを過去何件かお見かけしたことがあります。

だから建築士さん、営業さんがねこ好きって本当にラッキーなこと。

今回の物件計画にあたり、建築士の川根さんには「猫もニンゲンも暮らしやすい」というテーマが宿題としてありました。完成してから数十年、多くの方が入居・退去する賃貸物件では、たまたま猫好きさんが現れず、猫を飼育しない人が入居することも。それをふまえて今回は、実はねこを飼育しなくても快適なように創られています。たとえばこの壁面全体を使ったキャットステップ&ウォークは、ごく普通の棚としても使えます。それでいて、キャットステップとして使用される際には、猫さんが飛び乗っても安全なものが使われています。
部屋中の壁という壁にキャットステップを造作すると、荷物が多いお客様の場合は手持ちの家具が置けなくて困ることもあります。その点今回は大型のキャットステップ兼棚を一面にまとめることで、ねこさんの運動量と家具レイアウトの自由度、両方を叶えています。

ねこと暮らしている人が設計すると無駄がない

いろいろな猫設備をモリモリに盛り込んだねこ物件も楽しいものですが、部屋や敷地の形といった条件を鑑みて、思い切って「引き算」をピリッと効かせて設計できるかどうかは、建築士さんが現在ねこと暮らしている=ねこさんとの暮らしの現実を知っているかどうかで大きく違ってくると感じます。ねこ物件にはキャットステップがついていればいい、ねこドアさえついていればいい、ハウツー本の通り作ればいい、そんな単純なものではありません。賃貸物件において猫さんにとって最低限必要なことが何なのかは、敷地の形から陽当り、周辺の騒音状況など、それぞれの不動産の条件ごとに異なって来るからです。設計の段階で重要なコンセプトであるねこさんに関する勘違いとやり直しを繰り返すことがないことは色々な意味で「話が早く」、加えて結果的にねこ設備にかかる余計な予算も引き算できるという現実面でのメリットもありますにゃ。

+営業中田さんちの、ちょびすけ君の貢献度

そんなわけで猫と暮らした経験がない建築士さんが最初に引く図面を拝見すると、いろいろとここを直したほうが・・と、ついついネコリパ不動産の中の人は口を挟んでしまうことが多いのですが、今回はほとんど出る幕なく、横で拝見していても安心だったので、珍しく静かにしておりました。これからねこ物件を新築しようとするオーナーさんにとって、ねこと暮らしていて、かつ設計経験豊富な建築士さんと巡り合うことは大変ラッキーだと感じます。また今回、営業の中田さんが建具や素材の候補を出すにあたって、予算内でかつ、猫さんが傷つけにくい床材や脱走しにくい建具など、猫目線の素材を積極的に提案されていたのも印象的でした。よその現場ではねこさんに関する打合せの時には、ひたすらハテナを出している営業さんが多い中、おそらく自宅で中田さんにインスピレーションを与えているちょびすけ君からのアドバイスがあったものと思われますにゃ。

素敵な猫物件がもっと増えたら良いにゃ。

今日はこれからねこ物件を建てたいと考えている大家さん向けのお話でした。この先、今回のように猫好きな建築士さんや営業さんが活躍して、素敵な猫物件が増え、ねこと暮らせるニンゲンが増えればいいにゃと思います。次回はいよいよ、完成した室内のお披露目です。

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